【一陸技】工学A 令和5年1月期第1回 A-3 解説
AM変調したときの電力の問題。しかも今回は変調波が2つあるパターン。しかし2つあってもやることは同じ。スペクトル図を描きながら解くとわかりやすい。
変調信号1の変調率をm1、変調信号2の変調率をm2とすると、図のように搬送波を中心にサイドバンドで分離する。その時のエネルギーは、搬送波電力に対して片側当たりm^2/4という比率になる。
さて、問題を解いていく。
■搬送波を二つの単一正弦波で同時に振幅変調したときの電力の値が15.84[kW] なので
(全電力) = k ( Vc^2 + m1^2Vc^2/4 + m1^2Vc^2/4 + m2^2Vc^2/4 + m2^2Vc^2/4 ) = 15.84[kW]
∴ kVc^2 (1 + m1^2/2 + m2^2/2 ) = 15.84[kW] ・・・(1)
■一方の単一正弦波(変調信号1とする)のみで変調したときの変調度は48[%] なので
m1 = 0.48 ・・・(2)
■他方の単一正弦波(変調信号2とする)のみで変調したときの変調度は64[%] なので
m2 = 0.64 ・・・(2)
■(1) ~ (3) を連立させると
kVc^2 = 12[kW]
よって答えは3である。