【一陸技】工学A 令和5年1月期第1回 A-9 解説
整流回路の所量の問題である。整流回路とは交流を直流に変える回路ブロックのことである。
しかし直流に代わるといっても多少、交流成分の残渣が出力に現れてしまう。それがどれだけ残ってしまっているかがリプル率、整流効率などの指標に現れてくる。
昔から何回か出題されている問題で、単に定義と公式を覚えるだけである。
リプル率:出力の、直流電圧に対する交流電圧の実効値の比。
γ = (交流成分の実効値電圧)/(直流成分電圧) =(交流成分の実効値電流)/(直流成分電流) = ir / IDC
電圧変動率:出力端電圧が負荷を付けた時とつけない時でどれだけ変動するか?
δ = (V無負荷 – V負荷)/(V負荷) = (Vo – Vn)/(Vn)
整流効率:入力した電力のうち、どれだけ負荷に供給されているか。入力した全電力は皮相電力、負荷に供給された電力を有効電力という。また、整流器・負荷を含めたリアクタンス成分(L,C)によって消費されずに反射して戻ってしまう電力を無効電力と呼び、整流効率は以下の式で定義される。
η = P有効電力 / P皮相電力 = P2 / P1
以上より、答えは3である。