【一陸技】工学A 令和5年1月期第1回 B-3 解説
空中線電力の偏差の測定である。測定の際は試験機をバースト送信状態とする。バースト送信とは電波を出す期間、出さない期間を繰り返すような送信の仕方である。バースト繰返し周期をT[s]とする。以下の図を参照してほしい。
PBとPの定義は日本語的にややこしくて流し読みすると間違えてしまう。
- PB : 繰り返しバースト波電力。繰り返されてるバーストを不送信区間も含めて十分長い時間をかけて取る。
- P :バースト区間内の平均電力。”バースト区間内”なので送信している間の平均電力。
送信設定は以下のようにする。
- 送信機器の設定上の最大パワーPBにする([イ]=7)
- 送信機器の設定上の最長のバースト長B[s]にする([ア]=6)
- 送信機器の設定上の最大の変調度にする
測定時は十分長い時間測定することで、送信出力の平均電力P[W]を測定する([ウ]=8)。
また、平均電力PB[W]はバースト区間のパワー値P[W]に、バーストのDuty比 B/T をかけて、
PB = P × B/T ∴ P = PB × T/B ([エ]=10)
また、電力測定器の時定数が長いから、繰り返しのバーストも平均化で均される。時定数が短いと、電力測定器の値がふらついて安定しなくなる。 ([オ]=4)
以上