【一陸技】工学A 令和5年1月期第1回 B-2 解説

2023-12-09一陸技

FFTアナライザ、すなわちデジタルスペアナの問題。デジタルのスペアナは、時間波形を直接取得し、AD変換したものを高速フーリエ変換FFTする。信号処理(ソフト計算)なので、信号のスペクトル|F(ω)|だけではなく、位相θ(ω)も計算できる。選択肢を一つ一つ検証していく。

[]ア 入力信号の角周波数成分ごとの振幅および位相の情報が得られる。

[×]イ 解析可能な周波数の上限は、D-A変換器の標本化周波数fs[Hz] fs/2[Hz]で決まる。それを超えた周波数成分は高周波側から低周波側に折り返されてしまう(エイリアシング)。

[]ウ 移動通信で用いられるバースト上の信号など、限られた時間内の信号を解析できる。なぜならデジタルスペアナは時間波形をそのまま取得するからである。アナログだと掃引時間の間、ずっと同じ波形が繰り返し入っていてくれることが前提なので1発モノの波形は取得できない。

[]エ 被測定信号を再生して表示するには、逆フーリエ変換を用いる。スペクトル & 位相情報から時間波形を戻すときは、逆フーリエ変換を用いる。

[×]オ エイリアシングによる誤差が生じないようにするには、原理的に標本周波数fs[Hz]を入力信号の周波数の2倍 1/2倍より低く設定する必要がある。

2023-12-09一陸技

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